内装監理業務とは
専門店集積型の商業施設の計画にあたり、立地並びに商業部分のプランニング(MD等)及び建物本体の計画、設計、施工が魅力的な施設を完成させる為の重要な要素であることは言うまでもありませんが、中でも商業施設を構成する各テナント(入居者=ご出店者)との契約及び内装計画にも充分に留意をする必要があります。
建物本体は基本的にひとつの事業者の意志と予算で計画を進めていくことが出来ますが、商業床部分ついてもそれぞれの区画毎にテナント(ご出店者=オーナー)が存在します。 そこにもそれぞれの意志と予算があり、事業者はテナント数に比例した様々な関係者と関わりあって全体の計画を進めて行くことになります。
また、商業施設は新築もしくは改修工事においても、竣工後にグランドオープンすることにより商圏からの集客が見込め、同時に多数のお客様に認知していただけるというメリットが有るので、施設全体のグランドオープンを大きなイベントとして捉えることが重要と考えられます。
よって、商業施設は事業者の計画と共に、それぞれのテナントの計画をグランドオープンという一つの大きな目標に向けて滞りなく推進させることが成功への鍵と言えるでしょう。
また、法律に準拠した施設とする為には、テナントの内装設計も建築基準法をはじめとする多種の関連法規、条例の内容を反映した計画とする必要が有ります。
更に、建物の品質や防災計画、オープン後の店舗運営についても留意した内装設 計とする必要が有ります。

内装監理室について
その中で内装監理室は、事業者の代行機関として上の留意すべき内容を店舗毎のご出店者、内装設計者、内装施工者に対して通知、指導、調整、確認等を行ない、それぞれの計画を滞りなく推進させ、無事にグランドオープンを迎えることを主たる業務としています。
また、プロジェクトは関係者全体で作り上げるものである為、テナント個々の主張や要望を一方的に受け入れるだけでは成立しませんが、必要に応じてそれらの要望を汲み取って調整、確認を行ない、調和の取れた施設の完成を目指す為にも内装監理室は重要な存在と考えられます。
更に、昨今の建築基準法の改正によって、プロジェクトにおけるテナントの内装計画も、施設全体の計画を進める上で非常に大きな影響を与えるようになってきている為、テナント設計者との窓口である内装監理室の存在がプロジェクトの成功に大きく関わって来ています。



内装監理業務の品質について
時代の推移と共にプロジェクトの進行速度は徐々に加速しており、着工からオープン迄の工期も短縮されてきています。それに加えて、プロジェクトでは「コストの削減」と「品質の向上」といった、一見矛盾したニーズが混在しています。どちらもプロジェクトを成功させる上では重要な課題ですが、互いの性質を審査し均衡点を見極め、過剰なものを排し必要なものを選び取ることが最適な対処方法であると考えられます。
内装監理業務も、プロジェクトの進行速度に合わせてスピーディーに問題の本質を理解し、的確な判断で行動する事が求められています。又、前述のように思惑が異なる事象が発生した場合にも、経験に基づく中立的な物の捉え方で、解答を導き出し、グランドオープンといった目標に向けて業務を遂行する能力を持った内装監理室を設けることが、プロジェクトの成功に繋がると考えられます。
当社は経験豊富なスタッフの指揮の元、フットワークの軽い若いスタッフが多く所属することによって、組織として「信頼性」「迅速性」「専門性」「危機管理性」を高め従来の内装監理業務の一歩先を行った品質=更なる信頼を得られるように努めています。

内装監理室の主な業務内容
内装設計指針書作成
・工事区分表の検討調整
・スケジュール調整
・業務区分調整
・諸官庁への事前協議
・デザイン規制の検討
・建築及び設備との諸条件調整

施工説明会の開催
・施工指針書の作成
・個別負担金の設定
設計説明会の開催
・各店舗白図のとりまとめ
・各店舗設備容量のとりまとめ
・説明会用資料作成
・図面の検討把握
・各種法規の検討把握
・説明会案内状の送付

現場監理
・AB工事引渡立会
・BC工事間の調整
・試運転調整
・諸官庁検査の日程調整と立会
・C工事内容のチェックと指導事項の改善指示
テナント内装図面受付・返却
・店舗デザインの審査
・設計指針に基づく審査・指導・調整
・建築及び設備との図面調整
・各店舗間の指導調整



工事完了手続き・竣工資料作成および収集
・工事完了引渡取扱説明
・竣工図書収集
・竣工報告資料の作成
・運営管理者への引き継ぎ